歯が痛い。
半年ごとにチェックにいってるはずなのに、どうやら以前金属をかぶせた部分の下がしみるようだ。悔しいから7~8年来通っている歯医者をやめて、ネットで調べた別の歯科を予約した。ああー、明日の朝が待ち遠しい。
それはそうと、銀座松屋で「金子みすゞ」展を見てきた。金子みすゞといっても名前しかしらない。だけどこの詩は有名だ。
「大漁」
朝焼小焼だ
大漁だ
大羽鰮の大漁だ。
濱は祭りのようだけど
海のなかでは
何萬の
鰮のとむらい
するだろう。
ぼくがいちばん気になったのはこんな詩だった。
「蜂と神さま」
蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀のなかに、
土塀は町の中に、
町は日本の中に
日本は世界の中に
世界は神さまの中に。
そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂の中に。
あ、世界が入れ子になってる。いちばん小さなマトリョーシカの中に一番大きなマトリョーシカが入っている。すごいとおもった。
あとでネットで調べてみると、片岡鶴太郎が金子みすゞの詩のなかでこれが一番好きだとコメントしていた。びみょう。
金子みすゞには愛娘がいて、娘が3歳のときに発した言葉を日々メモして、それは「南京玉」という小さな詩集のようなものになった。ある日、娘を風呂に入れながらいつもの何倍も童謡を歌ってあげた。その後、服毒自殺したという。享年26。
愛しい人がいるにもかかわらず命を絶ってしまう…そのへんの感覚はよくわからない。 (ワイネフ)